Georgia O’Keeffe

ジョージア・オキーフ Georgia O’Keeffe

儚さと底知れぬ暗黒さをキャンパに合わせ持っているとでも表現したらよいか。本人は女性アーティストと呼ばれることを嫌ったそうだが、女性というより、女を感じる。年代が面白く、1887-1986の生涯なのでなんとダリより15年以上早く生まれている。というのもそれくらい、絵と年代のギャップがある。

現代アートの中の女性画家として、前衛芸術がまだほとんど知られていなかったアメリカの時期に、花や都市の風景、メキシコの風景などを抽象的に描いていて、アメリカモダニズムの母と呼ばれるようになった。

実は草間彌生がジョージア・オキーフの絵に影響を受け、手紙を出したところ、オキーフ本人から直筆の返事をもらったこともアメリカ行きのきっかけとなったそうで、のちにオキーフは、ニューヨークで生活に困窮していた草間の援助のために、自身の唯一の画商だったイーディス・ハーバートを紹介している。

https://www.ggccaatt.net/georgia-o'keeffe/

 

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横尾忠則 Tadanori Yokoo

この人はまだ生きてるのが不思議な感じがしている。自分らの世代にとってはまったくタイムリーな人ではないのだが、日本のグラフィックとかアートにおいてかなり異質な存在である。なんでもこの独特な感性は、戦前の子供のカードゲームの影響を受けているようで。

インタビュー内のこの部分は作り手なら、そこにいけるかどうかは別として誰もがもつ疑問か?

私は本当に何かを単に仕事としてしなければならないのか、それとも私がそれを芸術作品としてやろうとしなければならないのか、という疑問が残っていました。

彼は元々グラフィックデザイナーだったというのは有名な話のようですが、そこからアーティスト、画家として生きようと決めたのは、MoMAでピカソを見たときだったとのこと。

また小さい頃から霊感があったようで丹波哲郎との対談で以下のような事を言っています。宇宙人だったようです、納得しました。

横尾 僕は夢の中で、1970年ですから、いまから19年前くらいですか、その頃からUFOの夢をどんどん見るようになって、宇宙人が現れたりして、一度、3人か4人の宇宙人に、ここの首のところに器具を入れられたんですよ。僕は夢の出来事だと思って、気絶したんです。それが実は、コンタクトが始まってから明かされたんですけれども、われわれと通信しやすくするための波動の送受信装置だったんですよね。

KERSTIN-BRATSCH

カースティン・ブラッシュ Kerstin Bratsch

単純に見た時に"キた"ので、お勧めだが、アートの文脈では、"抽象的な感情を抽象的なもので表現"するといった抽象絵画の文脈からである。

抽象絵画の歴史は以下に詳しい。1900年代初頭に起こったリアルに書くことから、精神性を描く時の表現の変化。美術史における非常に重要なターニングポイントである。それらを主導したのが、ドイツで作られたBlue Rider Group。それらはGerman Expressionism(ドイツ表現主義)と呼ばれてメンバーは創始者のKandinsky、Marc等からである。これらは歴史事実でしかないですが、文脈としてKerstin Bratschを理解するための前提となる。

https://www.youtube.com/watch?v=OddPuDu4P2M

アーティスト名 + cirisizmで調べると批評が出てくる。彼女はドイツ出身で、現在はニューヨークで活動を行っているようだ。アートの文脈においては、どこ出身か?というのは、どこで活動しているかよりしばしば重要で、作品のバックボーンとして語られることが多い。わかりやすい例で言えば、日本人の村上隆が、アニメとか浮世絵の文脈で語られている(語らせている)が挙げられる。

彼女の作品はやはりというべきか、抽象絵画の初めにまで遡って批評されている。ドイツ、精神性、抽象画、カンディンスキーの理念は芸術における精神的なものにあったので、たしかにこの作品からもそれは感じる。

https://art.newcity.com/2015/11/05/review-kerstin-bratscharts-club-of-chicago/

 

なにか自然法則を、人の解釈を加えて、再構築した、といったような感じだろうか。ガン細胞を顕微鏡で見ると皮肉なほど美しいのだが、それを見た時の感覚に似ている。

論理的(批評的な)文脈で作品を語るのは、やっぱりどこかで無理があるというか、作品の思想とか哲学まで迫るのはいいことだし必要なことだと思うが、あくまでそれはサンドイッチでいえば(なんでサンドイッチ...)パンの部分であって具ではないと感じる。ただやはりいい作品というのは、歴史の検証に論理の部分からも、感覚の部分からも耐えうる感じがする。

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メグヒューイット Meg Hewitt

家の近くのギャラリーを通ったら、「うん?日本人か?」と思った写真が目に飛び込んできた。名前を見るとMegとあるのでもしかしたら、ハーフなのかもしれないがシドニーで生まれたアーティストらしい。

この写真が目に飛び込んできた時、なんともいえぬ見覚えがある感じ。日本のホラー漫画だ。Tokyo is Yoursというシリーズを展開していて、なんでも2011年の東日本大震災時から始まり、マンガ、シュルレアリスム、フィルムノワールなどにインスパイアされているとのこと。

https://meg-hewitt.com/

MAIDENFED

MAIDENFED

たまたまInstagramで見つけたのだが(一体何を見ているんだ...)、このMAIDENFEDというアーティスト。コラージュ作品は、自分の写真を素材の一部に使用している。

アーティスト個人については謎だらけなのだが、ニューヨークに暮らすアーティストらしく、カレッジ時代はいわゆるシュガーベイビーで、そこでの経験でドラッグ依存という経験もしているようだ。裕福な家庭で生まれていないニューヨークの女性アーティストの遍歴としてはよくある話かもしれない。

これらのコラージュ作品は薬物中毒のリハビリ時に作っていたものらしい、短期間にしてはかなりの数があり、よく見るとひとつひとつ面白い。

froggyちなみに、若い女性と親密な関係になろうとする目的で金品を贈る男性(いわゆるパトロン)の相手の若い女性はシュガーベイビーと呼ばれる。男性側はシュガーダディーと呼ばれていて、"SD"なんてスラングがある。

彼女の写真を見てもらえばわかるが、いわゆるBDSMがお好きなようである。テクノのイベントなんかでもこういった服装をしている人達を男女問わず見かけるが、確かに性的なエロティシズムから少し外れ、嗜好性を持ったBDSMというジャンルは面白く、プレイ中に生死のギリギリまで追い込んだ結果死んでしまう人もいるようで。

walefj彼女の作品は以下の個人ブログで見れ、作品も買える。

http://maidenfed.com/collages/

ウルトラヘブンとかいう漫画

たまたまググっていたら、この「ウルトラヘブン」とかいう漫画を偶然に見つけた(一体何をググっているんだ...)。全部で3巻まで出ていて、まだ完結していないようだ。1巻が2002年、2巻が2005年、3巻が2009年に発売されている。HUNTER×HUNTERを余裕で超える発売スピードの遅さだが、各感で完結しているとも感じ、既に作者的には完結しているのかもしれない、いや、というか書けないのかもしれない。

冒頭から面食らう設定で始まる。ポンプ、ベギラ、ゴモラ、フラットライン、アンプ、P。何を言っているかって?ウルトラヘブン内にでてくるワードだ。世界観を作る上での現実世界にないワード、それらを私たちは知らないし一度も使ったこともないのに、スッと入ってくるこの感覚。

少し話は脱線するが、フランスではバンド・デシネといって、日本人からする漫画が、海の向こうではアートの領域にいつのまにか入っていて、第9のアートとか言われている。

個人的に好きな二次元の技法が、やはりというべきか使われている。繰り返し、融解、分解、うねり、ゆれ、密度、時間の歪みなどである。便宜上、個人的にそう呼んでいるのだが、これらは"クる"なという絵画を主とする視覚表現に使われいる。また漫画の特徴でもある、色を使わなくても出来ることから、使わざるを得ないというべきか。

ピカソを筆頭に、古今東西の過去の変態共に絵画の世界でやりつくされているから、これを漫画という土台の上で21世紀に回したのは、なんともいえない。まぁとにかく読んで見て味わうことをお勧めする。